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2008年7月 6日 (日)

森絵都さんの「ラン」

最近気づいた。

誰もがみな、フルマラソンを走ったからといって、そんなに感動しないんだってこと。

わたしは、初マラソンから半年後、アスキーからでた「ランニング美人」という本の取材で、初マラソンのことを聞かれ、思い出しただけで、感動して涙がでた。

初対面の編集者&カメラマンの前なのに、思い出しただけで泣いてしまった。それくらいフルマラソンは、強烈で、涙もとめられない、ゆさぶりを私にかけてきたのだ。

半年もたっているってのに・・・。

しかも、36歳という十分すぎるほど大人な年齢なのに・・・。

でも、みな、そうなんだ。それが初フルってものなんだ。フルマラソンは、感動の金太郎飴、涙の洪水、とにかく、感情の制御スイッチをこわしてしまうくらい、スゴイものだ・・・と思い込んでいた。でも、そこまでじゃないのかもしれない。

STEPをだして、ランナーの知り合いが増えるにしたがって、わたし、特殊?って思うようになってきた。

Photo 森絵都さんの小説「ラン」(理論社)の主人公、環は、家族全員を事故でなくしたショックから、他人と関わらないで生きていこうとしていた。

でも、ある理由でフルマラソンの距離を走ることに決め、そのために、ランニングクラブに入ることになって、苦手な交友関係を築いていくことになる。

そのランニングクラブだが、環をはじめ、ランナーとしては、ダメ人間ばかりいる。太りすぎのボンボン青年や、ひきこもりの虚弱体質の女子、物欲まるだしの口うるさいおばさんetc。エリートランナーは、殆どでてこない。

で、そんな彼らをみていて、わたし、思った!!

すごい、私に似てるじゃないか。虚弱体質だし、すぐ人のせいにするし、気が短いし、後ろ向きな性格だし、わたしひとりで、登場人物、4人分くらい演じきれそうだなっておもういくらい。みんなのダメさが自分ににていた。

走ることに、向いてないタイプなの人ばかり。でも、向いてないものに、みな、それぞれ理由があって、向かっていくことを決める。

けど、そのうち、ちょっとずつ、みな変わっていく。で、自分のダメさにもきづく。そして、ちょっとずつ、カラダがランナー向きになっていくのにあわせて、心も磨かれていく。

かといって、激変するわけじゃない。季節が冬から春にかわるような、ごくごく受け入れやすい変化だ。

まだ読んでなくて、これから読みたいって思ってる人に悪いので、あまり詳しくはかけないのがはがゆい。

ただね、ちょっと思うのは、「走るのなんて、ぜんぜんダメ・・・」って思ってる人ほど、マラソンをすすめたい。しかも、その分大きな感動がまってる。・・・と思う。

5時間や6時間で、フルマラソンを走るのは大変だと思っている方、それがちょっと違うのです。いきなり、5時間や6時間で走れるものではないのだ。

フルマラソンは、「マラソンを走ろうと決めたとき」がスタート地点。そこから、苦労して練習を重ねて、重ねて、階段をのぼって、おこっちて、また階段をのぼって、そんな練習期間がものをいうのだ。

この小説でも、フルマラソンに挑むまでの成長過程が丁寧に描かれている。

(稲荷湯、皇居、駒沢公園などのランナーにおなじみの場所や、LSD、インターバルなんて専門用語もでてきて、走る人は楽しめる本だと思う。)

スポットライトがあたっていないところの戦いが、キモになるのが、フルマラソンなんだ。

そして、その戦いが長ければ長いほど、辛ければ辛いほど、ドラマが生まれるんです。

そうなんです。だから、たかがマラソンかもしれないけれど、手放しでガキんちょみたいに感動したって、いいのである。

速い人、素質のある人も、うらやましいけれど、悪戦苦闘をくりかえす分、マラソンはよりドラマティックになってくるかもしれない・・・って考えることもできるはず。

(遅い自分へのいいわけ?って思われそう)

そう、素質がないからって、なげくことはないのだと、この本をよんで、ちょっと思ったのでした。

******************

本は、けっこう面白かったです。JOG仲間のSさんに、メールで教えてもらって、買った日、

友達のチカコに会った。

チカコに、「こんな本かったんだー」って見せたら、同じ本をもってた。

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コメント

おもしろそうな本ですね〜明日本屋さんでゲットします!
初フルを走った後は・・・感動というより呆然という方が近いような気がします、私の場合は。よくやった、というのと、まだやれるというのが入り交じって、なんだか不思議な気分でした。

投稿: t | 2008年7月 6日 (日) 23時34分

【tさん】浅田次郎系のファンタジー要素をふくんだ作品です。やや漫画っぽいけれど、一気によめますよ。

投稿: 白滝 | 2008年7月 7日 (月) 00時09分

フルマラソンは、準備期間を持って、走れない体を走れるようにするためにジョギングを続けて、だんだんと走る時間を長くして、そうやって目標を持って毎日を過ごしたことの結果がフルマラソンのゴールじゃないですか。それを思い出して泣く桂子さんはちっともおかしくないですよ。私もゴールではオイオイ泣きましたもん。
フルマラソンは今までに3回走りましたけど、初フル以上の感動はありません。

投稿: まこと | 2008年7月 7日 (月) 09時57分

スポットライトがあたっていないところの戦いが、キモになるのが、フルマラソンなんだ。

そして、その戦いが長ければ長いほど、辛ければ辛いほど、ドラマが生まれるんです。

↑↑↑↑
そうそう、わかるわかる~~~!!!
極寒の朝、眠気と戦ってまで起きて練習したこととか、猛暑の中日陰がないパレスホテル付近で倒れそうになりながらも半蔵門まで走ったこととか、思い出すと泣いちゃいますよね~~~!!
そしてそんな感動してる自分に感動してまた走っちゃう(笑)

投稿: | 2008年7月 7日 (月) 14時20分

ちょうど1年前のゴールドコーストマラソンが私の初フルでした。「フルを走ると人生が変わる」とか「すごく感動する」と話す体験者のことを、どちらかといえば冷静な目で見ていた私。ところが、ゴール直前、歓声が聞こえる中、突然涙がこみ上げてきたのです。それもしゃくりあげるといった感じで。でもこれって感動の涙じゃない。最後、歩いてしまったことに対する悔し涙でもない。これってなんなんだろう。上記のTさんがお書きになっているように、自分にとって不思議な体験でした。白滝さんの文章を読んでそんなことを思い出しました。

投稿: HISAKO | 2008年7月 7日 (月) 19時46分

【まことさん】まこちんは、いっつも優しいね~。大好きheart01 初フルまではいかなくても、また近いうちに感動したいなぁと思ってます。秋以降はがんばります。

【ななしさん・・・】酒がなくても、自分で自分に酔えるマラソンすごいですよねえ。
ああ、また感動したいから、がんばって時間つくらなきゃ。

【hisakoさん】我慢してたものが、堰をきってあふれだすかんじでしょうか・・・??
わたしも、初フルはしった直後は意味もわからず、泣きそうになりましたけど、我慢。半年後にないてるって、遅すぎ・・??

投稿: 白滝 | 2008年7月 8日 (火) 01時21分

初フルマラソンは昨年9月の田沢湖マラソンでしたが、走り終えてからじわ~っときて、ぐっときましたね~。オトコノコなので泣きはしませんでしたが、その時の気持ちは今でも心の奥底の大切な宝物です。自分の場合は、初ウルトラはそれ以上にぐっと迫るものがありました。

投稿: サンタパパ | 2008年7月 8日 (火) 07時20分

すいませ~ん。
ななしは私で~すcoldsweats01

投稿: uda | 2008年7月 8日 (火) 09時13分

【サンタパパさん】わたしも、その時は泣かなかったんだけど、あとで思い出したら、不意打ち?っていうか、予測してなかった涙なので、とめられなかったんです。半年後になくなんて・・・思わないもの。
ウルトラは、それ以上かーーーーーーーー。すごい。
3年後くらいに、でれるようになりたいです

【udaちゃん】・・・だと思いました。パレスホテルの前で倒れそうになりながら走ってる人、他にうかばなかった・・・。

投稿: 白滝 | 2008年7月 8日 (火) 13時00分

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